
こんにちは水の駅です。
皆さんは「熱中症」ってどんな症状をイメージされますか?

実は、「暑くてだるい」は熱中症かもしれないのです。
①熱中症とは?
熱中症とは、高温の環境下で体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破たんするなどして発症する障害の総称です。
暑さからくるだるさ(倦怠感)は重症度Ⅱ度の熱中症です。
熱中症というと、緊急搬送されるレベルのものをイメージしがちですが、頭痛やだるさ(倦怠感)といった軽い症状も無視できないのです。
②見落としがちな「湿度」
気温が高い時には熱中症に注意が向きがちですが、熱中症で注意すべきなのは気温に加えて「湿度」です。同じ気温でも、湿度が高い日の方が熱中症による救急搬送車数は多くなります。
また、熱ストレスの評価を行う暑さ指数で「WBGT値」というものがあり、熱中症予防の警戒に有効です。環境省のウェブサイトで毎日発表されておりますので、ぜひご確認ください。
(環境省の熱中症予防情報サイトはこちら)
③日常生活での注意事項
熱中症は生命に関わる病気ですが、予防法を知っていれば防ぐことができます。日常生活で特に注意すべきなのは以下の7点です。
【暑さを避ける】
日陰を選んで歩いたり、室内でも冷房器具を活用したり、すだれやカーテンで直射日光を避ける。
【服装を工夫する】
吸汗・即乾素材や軽・涼スーツなどを活用。
【こまめに水分補給を行う】
汗で失う水分と、塩分を適切に補給しなければならない。
【急に暑くなる日に注意する】
暑くなり始め(6~7月)、急に暑くなる日や、雨の日の翌日は特に注意。
【暑さに備えた体づくりをする】
日頃から外で軽い運動をし、汗をかく習慣がつけられれば、熱中症にかかりにくい体づくりが出来る。
【個人の条件を考慮する】
運動や仕事の前に体調を万全に整える。
【集団活動の場でお互いに配慮する】
活動中の休憩、水分補給など声をかけあう。
④水分補給の重要性
熱中症を防ぐためには、汗をかき体温を下げることが重要です。
汗の原料は血液中の水分や塩分なので、汗で失った水分と塩分を適切に補給する必要があります。高温の日は何もしなくても汗をかいているので、常にこまめに水分と塩分を補給する必要があります。
特に湿度が高い日は、汗をかいても蒸発しにくくなるので体温が下がりにくく、汗の量が多くなります。その分、十分な水分と塩分の補給が必要です。
また、人間は軽い脱水状態の時には喉の渇きを感じません。そこで、喉が渇く前、あるいは暑いところに出る前から水分を補給しておくことが大切です。
⑤高齢者と幼児は特に注意
【高齢者の特徴と対策】
・「暑い」と感じにくい
・体内の熱を放散する能力が低い
・喉の渇きを感じにくい
→温度をこまめに計測し、喉が渇かなくても水分補給をする
【幼児の特徴と対策】
・体温調節機能が未発達
・自らの意志で水分補給できない
・大人より地面に近く、高温の環境下にいる
→子どもを十分に観察し、こまめに水分補給をさせる
⑥自発的脱水の恐怖
水分をがぶ飲みすると、血中塩分濃度は低下しますが、喉の渇きは止まります。
体は血中塩分濃度の低下を防ごうとして、余分な水分を尿として排出しようとするので、体液不足となってしまいます。これが「自発的脱水」です。
自発的脱水を防ぐためには、水分補給と同時に適量のミネラルを摂る事が大切です。
熱中症は防げる病気です。
これをきっかけに熱中症対策について考えてみてはいかがでしょうか?